【確率】確率の本質① ~解説~
こんにちは!
問題を見てない方は
こちらを見てから来てください。
どうでしょう。
難しい問いだったのではないでしょうか。
根底から理解するには
二つのこと
を理解しておかなければいけません。
- "確率においては"同じ数字を区別して考える
- 今回の要素一つ一つはどれも”同様に確からしい”
これは確率において
一番重要な考えで、
確率が苦手なひとほど
あやふやにしています。
ここを学ばないと
一生得意にはなれません。
逆にこ
の考えを徹底して理解しておけば
確率の世界が見えてくると思うので、
丁寧に紹介していきたいと思います。
1."確率においては"同じ数字を区別して考える
一度転がして出る目は
1,2,3の3通りしかありません。
現実的に、出る目としては
1-A,1-B,1-Cと
違うものとしては見ないはずです。
例えば
二つの同じ色、同じサイズ
のサイコロを同時に投げるとき、
1 |
2 |
3 |
4 |
5 |
6 |
|
1 |
A | |||||
2 |
A' | |||||
3 |
||||||
4 |
||||||
5 |
||||||
6 |
AとA'は区別しないはずです。
ていうか区別できないですよね。
(区別できない)
出る目は横のラインをみて
計算して6+5+4+3+2+1=21通り
しかし、
確率では違いが見えなくても
区別して考えなければなりません!
実際考えてみましょう。
今回の問題におければ、
半分の目が1なのに
1/3になるのは明らかにおかしいですよね。
サイコロ二つの場合のもので言えば、このままいけば一つ一つの確率は1/21となってしまう...。
確率を区別しなければいけない理由
として、実は
”同様に確からしい”かどうか
がカギとなってくるのです。
次に”同様に確からしい”について
話していきましょう。
2.「同様に確からしい」の定義
1つの試行において,根元事象のどれが起こることも同じ程度に期待できるとき,これらの事象は同様に確からしいという。
事象:試行によって起こる結果のこと
簡単に言えば,
”起こりうるすべての結果は
どれが選ばれるかすべて平等”
ということです。
今回の特殊なサイコロで言えば、
それぞれの目が出る確率は
すべて同じということ。
{1-A},{1-B},{1-C},
{2-A},{2-B},{3}
それぞれが根元事象であり、
統計的に(いっぱい転がして)
同じ程度出る目は期待できます。
つまり今回はこの6つが
”同様に確からしい”事象です!
では区別しなかった場合を考えてみましょう。
1は圧倒的に多く目が出ることになり、
{1}も{2}も{3}も
同様に確からしくおこりえるとはいえません。
つまり、同じように見えるものでも
確率の世界において区別しなければ、
とってきた事象たちは
同様に確からしくなくなってしまうのです!!
二つのサイコロではどうでしょう。
{1&1}は1/36で{1&2}は2/36という
同様に確からしくない事象を
平等に扱ってしまった
ということで1/21という確率が
出てきてしまったのではないでしょうか。
ー重要ポイントー
確率の問題において、
「二つの大小異なるサイコロを振って、~の確率を求めよ。」
という問題を良く見かけます。
また、
「この問題大小って書いてないから書いといて」
と問題に指摘する先生もいらっしゃいます。
本当に必要でしょうか??
確率の本質は
上で述べてきたように、
まったく見分けがつかなくても、
同様に確からしくなるには
区別しなければいけません。
よって、大小とかかれていなくても
その問題は正しいのです。
(むしろ自分的には大小と書かないほうが確率の本質を教える上で良いと感じる)
確率は一つ一つの起こること(事象)が
同様に確からしい状況で考えられています。
”同様に確からしい”
事象をとってくる
=”区別して考える”
ということを念頭に置いて
これから解いていきましょう!!
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